親愛なる皆様へ
どうもです。中村一義です。
今現在のスケジュールの都合上、僕本人から皆さんへの声が遅れてしまいましたが、この場を借りて報告したいことがあります。

皆さんも既にご存知の通り、今回の7月7日リリースのシングル「A/やさしいライオン」から、“中村一義”という個人名義ではなく、“100s”というバンド名義での活動になります。そこで、“中村一義”の初期段階から、今もずっと僕らの音楽を聴いて下さっている方々をはじめ、音楽を支えて下さっている方々へ、「なぜ“100s”名義になったのか?」ということに関して報告したいと思います。

バンド“100s”の今後の活動については、一昨年の武道館公演終了時からずっと考えてきたことでした。なぜなら、本来、あの公演後に再び“100s”の6人が集まって、何かをする必然性は無かったからです。僕は、下手な嘘なら下手なほど、読めるし、嫌いな人間です。それは自分に対しても然りで、今回も、表現において自分自身への嘘ほど不要なものはない、という視点からヴィジョンを固めていきました。そして、以前なら、その思考の先に待つものは自分自身のフィルターだったのですが、今回は“バンド”としてだけではなく、表現者としての“100s”だったのです。
事実、あの公演の後、池田、町田、小野、玉田、山口とも早い段階から幾度とないディスカッションを重ねていき、その中で、メンバー全員から、“100s”としての“音”を鳴らしたい、という決意も聞きました。そうして出来上がったのが、今回のシングル「A/やさしいライオン」などの、必然の“音”達です。
そのような事実背景がある中で息を吹き込まれた作品を、もし“中村一義”名義でリリースするとしたならば、それは、聴いてくれる方々への嘘となりますし、楽曲そのものへの嘘にもなります。

もう既にバンド“100s”を支えて下さっている方々に、このようなことを書くのは、ミもフタもないのかもしれませんが、僕ら“100s”は、バンドを続けたいから活動をしているバンドではありません。6人で極められる“音”を鳴らし、その“音”で皆さんと繋がり続けていきたいバンドです。そして、その意志がバンドの基本通念になり得ている間、僕らは“100s”として、それぞれがそれぞれのアイデンティティを注ぎ続けていけると思います。
というわけで、僕個人でいえば、“中村一義”名義での成長過程の一幕を終え、同じように1つの成長過程を終えた各メンバーと偶然出会い、“100s”というバンドになりました。ここもまた新たな成長の場であり、きっと、人の一生というもの自体が成長の場です。

僕らの音楽は手紙です。受け取る人がいなければ成り立ちません。これは名義など関係なく、僕らが個々に持つアティチュ−ドの共通項です。音楽業界のセオリーには思いっきり反しますが、多かろうが少なかろうが、そんなのは二の次で、受け取ってくれる1人1人が重要です。
もっと言えば、僕にとって、今、あなたが生きていることが、なにより重要です。楽しそうじゃなかったとしても、不幸せだとしても、生きていれば、僕はそれで幸せです。
“100s”も、全てと共に生きて行きます。
中村一義